平成28年 第3回 定例議会

 

観光行政と危機管理について

 日本の成長戦略の柱として「観光」が注目されています。
 訪日外国人旅行者数は2015年度に初めて2000万人を突破しました。
 政府は「明日の日本を支える観光ビジョン」を新たに、昨年度末に策定し、今後2020年に、訪日外国人旅行者数4000万人、消費額が8兆円、そして、2030年には、6000万人で15兆円の目標を掲げているとのことであります。
 千葉市においても、羽田・成田の二つの国際空港へのアクセスの良さを強みに、観光行政に、今後も力を入れていかなければならないと考えております。
 これまでも観光は、自然災害や交通機関のマヒなど、さまざまな危機の影響を受けやすく、昨今の報道では、観光地や集客イベントはテロリストや犯罪者の格好の標的になっていると言われ、凶悪犯罪、テロ、立てこもりなど、人が集まる観光地での事件が多発しており、ソフトターゲットが狙われる傾向があると言われています。
 さらには、海外渡航者からの蚊を媒体としたジカ熱等への対応や、直近で市内でも発生した件でありますが、来外者からの麻疹(はしか)の拡大など、感染症への対応も、取りざたされているところであります。

 観光客等に危機管理に関する取り組みを知ってもらうことが、千葉市の観光ブランド力につながると考えますが、当局の見解をお聞かせください

 千葉市が、危機管理に関する体制が整備され、安心かつ安全に観光を楽しむことができる都市であることを、観光客等に認識してもらうことは、本市の観光ブランド力の向上と、集客人数の拡大につながるものと考えております。

 千葉市においては、近年、集客プロモーション等で国内だけでなく、インバウンドへの取り組みを積極的に行っていることからも、観光情報と防災避難情報等をあわせて、外国から訪問している方に、わかりやすく発信すべきではないかと考えますが、

 市内に訪問している外国人訪問者に対しての防災情報等の案内はどのようになっているのかお聞かせください。
併せて、実際に、市内への訪問者に自然災害等、危機事案が発生した場合の危機管理体制についてお聞かせください。

 市内への訪問者に自然災害等、危機事案が発生した場合の危機管理体制についてですが、本市域で災害が発生した場合は、市民同様、本市への訪問者等の生命・身体・財産を守り、被害の軽減を図るため、自然災害・大規模事故等では地域防災計画、テロや武力攻撃事態等では国民保護計画、それ以外の危機事案では危機事案対応計画に基づき、被害状況に応じた配備体制をとり、市民・訪問者等を安全な場所に避難させるなどの対策を実施することとしています。

大規模集客イベント等への危機管理について

 2次に、大規模集客イベント等への危機管理について伺います。
プロジェクターに代表的な大規模集客イベント等をまとめました。

 これら市内の特定の場所に急激に集客するようなイベント等に対する危機管理については、どのような体制をとられているのかお聞かせください。

 イベントの開催にあたっては、地震や風水害などの自然災害や感染症の発生などのほか、テロ行為の標的となる可能性もあるため、危機管理体制の整備が重要であると認識しております。
 よって、イベントごとに、主催者や施設管理者の責任において、事故防止や災害対策、けが、病気に対する適切な対応を図るため、警察や消防、警備会社など様々な関係機関と連携し、緊急連絡体制の整備を行い、不測の事態に備えているところです。また、被害が広域的に拡大することが懸念される感染症の発生時には、千葉市健康危機管理基本指針に基づき、その危険度合いに応じて、速やかに主催者や施設管理者に情報提供するとともに、注意を喚起して参ります。さらに、国や関係自治体との情報共有に努めるほか、市民や医療機関へも情報提供を行って参ります

 観光の危機管理を含めた「観光客受け入れ体制」や「おもてなし体制」など、観光機能強化、体制づくりについて伺います。
 機能や体制を強化するにあたっては、観光行政の中心となる組織作りが重要で、千葉市としてどのような主体を、観光の核となる組織として中心に置くかが課題であると考えます。

 本市として危機管理を含めた観光機能強化や体制づくりについて、どのように考えているのかお聞かせください。

 本市を訪れる観光客は、今後大幅な増加が見込まれており、観光機能の強化やその体制づくりは、喫緊の課題であると認識しております。
 このような中、エリアの中で観光に関わる、交通事業者や宿泊施設など様々な関係者と協同しながら、観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、その戦略を着実に実施するための舵取り役を担う法人である「日本版DMO」を活用した取組みは、人材やノウハウを取り込みながら多様な関係者との連携を図ることができるため、有効な手法の1つであると考えております。

 国の法律を踏まえて観光行政と危機管理をとらえますと、災害対策基本法や国や自治体の防災・危機管理計画だけでは、観光客や集客した市内訪問者の危機管理対策が不十分ではないかと考えております。

 観光行政における危機管理については、千葉市は国際都市、観光都市、そして、オリンピック・パラリンピック開催都市であることから、早急に全庁的な取組みを求めますがいかがでしょうか。見解をお聞かせください。
 また、既存の危機管理計画において想定しない観光に関する危機管理を補完する上では、県内市内観光事業に携わる各主体に働きかけ「(仮称)観光危機管理マニュアル」を策定すべきと考えます。あわせて当局の見解を伺います。

 観光行政の危機管理については、その対象がホテル等の大規模火災や感染症、風評被害など多岐にわたることから、対応にあたっては全庁で連携し、組織的に取り組む必要があると考えております。そこで、来訪者の行動態様などを分析するとともに、他の自治体の取組み等を参考としながら、既存の危機管理体制への反映などについて検討して参ります。

 不特定多数の人々が集まる大規模集客施設やスタジアムなど、警備の薄い、ソフトターゲットが狙われる傾向があり、このような施設等に対しての危機管理体制の構築については、イベント主催者、警察だけでなく、行政機関も一体となって、取り組まなければならないと考えます。
 このような中、本年4月に千葉県警が「テロ対策ネットワークCHIBA」を設立したと伺いました。テロの標的になる恐れのある事業者などが一体となってテロ対策を進めるもので、県内の約60事業者が加盟していると聞いております。

 この「テロ対策ネットワークCHIBA」への千葉市のかかわりと今後の対策についてお聞かせください。

 本年4月25日に千葉県警察が事務局となり、本市や千葉県のほか、テロの標的となるおそれのある、公共交通機関、大規模集客施設等や、テロに利用されるおそれのある、宿泊施設、給油事業所などにより設立されました。
 当組織では、テロ情勢等の情報共有、合同訓練の実施、連絡・通報体制の確立などが活動内容となっておりますので、本市としましても、当組織を通じて、情報共有を図るとともに、各機関との連携を強化してまいりたいと考えております。