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1番目に、行政改革と市民参画について伺います。
行政改革において、全国で初めて「事務事業評価システム」を導入したのが、平成8年の三重県からで、それに続き、他の自治体も1990年代後半から、順次、行政改革に事務事業の「優先順位づけ」や「評価」という概念を取り入れてきたと聞いております。
行政は、限られた予算で実施する政策および事業の無駄を省く「効率性」や、効果的な政策か否かを問われ、その「有効性」を高めることを求められてきたことにより、これまで様々な施策および事業に対して、行政評価や事務事業の評価が繰り返し行われてきております。そして、千葉市においても、平成13年度から事務事業の整理合理化、予算編成、定員管理等への多角的な活用を目的に事務事業評価制度が導入されたと聞いております。
この行政改革で行われた施策の評価や事務事業評価については、導入間もないころの効果は認めるものの、最近の行政評価にいたっては、細部にわたる評価をとりまとめること、あるいは、定型の評価レポートを作成することだけが目的になっているのではないかと感じています。評価のための評価に陥っていないか懸念するところであります。
市民のニーズに即した施策の方向性があっているかどうかを評価するような総合的な評価が大切であり、またその評価については、わかりやすく市民に公表しながら、市民と共に課題を解決する市民参画や市民協働などが活性化するような施策を展開されていくことが必要ではないかと考えております。
そこで、本市の行政改革で行ってきた事務事業評価等の評価の取り組みについて伺います。
本市における事務事業評価等のこれまでの取り組みおよびその効果についてお聞かせください。
本市では、事務事業評価システムを平成13年度に導入しました。行政に「評価」という概念を初めて取り入れたため、当初は、PDCAサイクルが機能し成果を上げました。
具体的には、健康増進センター、千葉ユース・ホステル、千葉駅前情報提供システム、市民トイレ事業の廃止などが成果として挙られます。
しかし、「事務事業」単位の評価を、10年以上にわたり、続けてきたため、改革・改善の余地はほぼなくなってきています。
この状況は、他の自治体でも同様で、現在では、政令市20市中6市において、事務事業評価が休廃止されております。
評価のための評価にならぬよう、今後は個別の事務事業評価の枠を超えた総合的な評価制度が必要と考えますが、当局の見解をお聞かせください。
今年3月に策定した「千葉市行政改革推進指針」に則り、主な事務事業の実施にかかっている予算額、職員数、施設・設備といった行政資源や、その実績、効果・課題の分析の上、選択と集中の観点から今後の方向性を示していく「主要事務事業戦略」の作成を進めており、年度内に公表する予定です。
作成に当たっては、これまでの事務事業評価の評価者が課長層であったところを、主要事務事業戦略では局長層に改め、各事務事業の枠を超えた見直しが、より円滑にできるよう改めました。
このように、今後は、主要事務事業戦略の作成を行う中で、限りある行政資源を最大限活用できるよう、事務事業のあり方を検討してまいります。
限りある予算、職員、施設・設備という行政資源を最大限活用できるよう事務事業のあり方を、しっかりと検討されることを求めます。
次に行政改革を進めるにあたっての市民参画について伺います。
昨年度末に策定された「千葉市行政改革推進指針」の中に行政改革を改善するにあたって「連携・協働の推進」が一つの手法であるとされております。
行政サービスの向上や行政運営の最適化を図られることは、これまで行政によって直接提供される政策と市民参画によって担われるべき政策のベストミックスな行政運営であると考えています。
政策の作成から実施までを行政が担っていたものを、政策を形成する段階から市民と連携し、そして政策の実施においては、行政の監視機能を高めた上で、地域コミュニティの自立経営やソーシャルビジネスとして担っていくことを試みる考えであります。
これからはさらに、財政状況が厳しさを増し、限られた財源で効率よく効果のある政策を展開するにあたっては必要な考え方ではないかと思っております。
本市において市民参画や市民協働について、行政改革を進める上で、どのように捉え、どのように施策展開を行っていこうと考えているのか伺います。
地域コミュニティ、NPOなどの市民公益活動団体は、個々のニーズに即応したサービスを迅速に提供できる特性があり、これらの団体は、様々な分野でニーズの多様化・高度化に対応した活動を展開するようになってきており、昨年度の協働による取組みは188件となっております。
そこで、これらの多様な主体が、それぞれの得意分野や特性を活かしながら、市と相互に連携し、様々な取組みを行う中で行政課題を解決する「担い手の多様化」をより一層進め、施策展開を図ってまいりたいと考えております。
行政課題を解決する施策の評価は行政自身が行うのだけでなく、市民ニーズの把握から、どのように市民から評価されているかを見極めて、その現状を市民へ公表すると、市の課題が「他人事」ではなく「自分事」のように市民へ伝わり、市民参画や市民協働が活性化するのではないかと考えます。
2番目に、放課後の子どもの居場所づくりについて伺います。
本市において、これまで「放課後の子どもの居場所づくり等の関係事業」が「学校」や「地域」を子どもの居場所として複数の事業が実施されてきております。
「学校」においては、「放課後子ども教室」が全児童を対象に週1~2回で開催されており、これは保護者を中心とした地域のボランティアによって運営されております。
また、保育に欠ける児童を対象としては「子どもルーム」が毎日有料で開設されています。
そして、小学校の校庭においては、自由開放を毎日、全児童を対象に行っているとお聞きしました。
一方、「地域」においては、中学校区単位にある公民館の利用や市内2か所のこどもカフェ、さらには、子どもたちの森公園等のプレーパーク事業が実施されてきております。
しかしながら、これまでも会派として放課後の時間帯を使った様々な事業が展開されるものの、千葉市として、子どもたちの放課後の時間帯の活用をどのように捉えているのかが見えないと指摘して参りました。
国が新たに定めた「放課後総合プラン」にもとづき、「放課後子ども教室」と「こどもルーム」の更なる連携強化について、こども未来局との検討や、市としての総合的な放課後支援策についても関係部局と検討されると教育委員会の報告書で述べられておりましたが、千葉市の子どもたちの放課後の居場所づくりに関する取組に対しては、教育委員会がリーダーシップを発揮すべきであると考えております。
教育委員会として、この貴重な放課後の時間帯を使って、子どもたちの健全な育ちをどのように支援できるか、あるいは、学校の授業では経験できない機会をどのようにして公平に提供できるかなどを積極的に検討すべきではないでしょうか。
そのような中で「放課後子ども教室」については、地域の保護者の声をいただいております。自分の子どもが「放課後子ども教室」に参加するためには、親の参加を求める学校もあり、親としては仕方がないと理解するものの、その負担感は否めないことや、コーディネーターの人員不足についても高齢化で継続して引き受けていただくことが困難になっているなどの課題があると伺いました。
このような課題解決を踏まえた上で、「放課後子ども教室」の内容を拡充させることが必要であると考えますが、教育委員会として今後どのように事業を拡大していくのかお聞かせください。
今年度より、保護者を含めた地域ボランティアの負担軽減を図るため、放課後子どもアドバイザーとして2名の校長経験者を配置するとともに、担い手不足を解消を図るため、「ボランティアデータバンク」を創設するなど、制度運用上の課題への対応に努めております。
今後は、子供たちが放課後を有意義に過ごせるよう、教育委員会に総合コーディネーターを配置することや、これまでの地域主体のプログラムに加え、大学や民間企業などの連携により多様で魅力的な体験・学びの機会を提供するなど、更なる制度の充実に向けて検討を進めて参ります。
教育委員会として、この貴重な放課後の時間帯を使って、子どもたちの健全な育ちをどのように支援できるか、あるいは、学校の授業では経験できない機会をどのようにして公平に提供できるかを真剣に考え、千葉市の子どもたちの放課後対策に全力で取り組むことを要望します。
3番目に、中央区の諸問題について伺います。
中央区の諸問題の1つ目として、旧みやこ児童交通公園の建物の活用について伺います。
この旧みやこ児童交通公園は都町2丁目の都公園内の野球場に隣接する区域であります。
プロジェクターの写真は旧みやこ児童交通公園です。
現在は児童コーナーとしての位置づけで、交通公園の機能はなく、その敷地にある3つの建物は閉鎖中になっております。
閉鎖後の平成22年6月に公園周辺の町内会に対して、みやこ児童交通公園廃止による今後の対応について説明されたものの、現在に至るまで写真のように板で出入り口や窓を塞いだ状態になっており、その利活用ができていないことが残念であります。
隣接の野球場には少年野球や高齢者のグランドゴルフが行われ、周辺地域の方だけでなく区外からも多くの方が集まり、子どもから大人までスポーツ等を楽しまれている状況があります。そのようなことから地元からも有効な活用を、これまでも求められてきた経緯があることも聞いております。都市公園法により用途変更等の制約はあるものの市民のために建物の有効な活用を見出すことは求められます。
これまでの旧みやこ児童交通公園の建物の活用についての検討状況と今後の活用の方向性についてお聞かせください。
平成22年3月末に、公園を活用した子育て支援の活動の場や、公園ボランティアセンターとしての利用などを検討しましたが、具体的な動きには至りませんでした。
建物は、3棟とも大きな劣化が見られないことから、今後も十分使用できるものと考えており、公園を利用した地域活性化や公園を含めたエリアマネジメントとして、活用していくことが望ましいと考えております。
今後は、地域の皆さまのご意見を伺いながら、幅広い活用方法について検討して参ります。
身近な公園施設において、地域住民のために知恵を出し、この旧みやこ児童交通公園の建物も地域の拠点的な集会所等の施設に利活用できるよう当局の積極的な取組みを求めます。
中央区の諸問題についての2つ目は、道路整備について(星久喜町64号線他)についてであります。プロジェクターに、当該道路の位置図(写真A)を示します。
位置図(写真A)
南北を通る京葉道路・国道16号と東西を通る千葉東金道路で囲まれた星久喜町と仁戸名町の地域に、京葉道路・国道16号と交差する地点を始点として、東側に星久喜町64号線が通っております。
この星久喜町64号線の①②で示した箇所の地元要望の対応を求めるとともに、その先の③の箇所の道路整備で歩道等の未整備区間について、今後の取組みを伺います。
京葉道路・国道16号との交差(写真B)
まず、①の箇所(写真B)は、京葉道路と星久喜町64号線が直角に交差していないことから、星久喜町64号線を西側に向かって走行する車両から京葉道路下通路の先の見通しが悪く、西側へ直進する車両と西側から南に向かって右折する車両がスムーズに行きかうことができないことがあり、結果、星久喜町64号線に渋滞が発生し、この①の箇所で、歩行者が道路を安全に横断することにも影響をおよぼしていると聞いております。
渋滞が発生すると横断歩道の横断であっても車両と車両の間から横断することとなり、特に車の高さより低い子どもや高齢者の方が安全に横断できないと地元からは報告があがっております。
そのような中、この星久喜町64号線が交差する地点を含んだ交差点改良工事が検討されていると伺いました。道路の線形改良や歩道整備が行われるとのことで、この工事の機会に①の箇所の歩行者の安全な道路の横断の環境も検討いただきたいとの声が、地元から上がっております。
京葉道路・国道16号と交差する星久喜町64号線の整備目的および今後の予定について当局の見解を伺います。
本路線を国道16号と直角に交差するように改良し、見通しを良くすることで、渋滞を緩和させ、安全かつ円滑な道路とすることを目的としております。
次に、今後の予定についてですが、昨年度に道路と民有地の境界が確定しましたので、今年度から事業に必要な用地取得に着手することとしており、市民の皆様が一日でも早くその効果が実感できるよう、事業の推進に努めて参ります。
地盤沈下(写真C)
次に②の箇所(写真C)についてであります。この箇所は歩道部の段差や振動の発生等が、これまで地元から報告されており、プロジェクターに示す写真のように、応急的にマンホールや排水枡周辺の補修等を求め土木事務所に対応いただいてきたところであります。
しかしながら、根本的には道路全体の改良が必要と考えます。
星久喜町64号線の②の箇所である星久喜公民館から星久喜中学校前交差点の整備についてお聞かせてください
段差解消や車両通行時の振動対策を目的に、車道面の嵩上げや舗装打替えなどの道路改良を計画しております。今年度は、星久喜公民館からセブンイレブン前の信号交差点付近までの整備を実施してまいります。
星久喜公民館から星久喜中学校前交差点までの道路改良の計画については、その進捗を注視して参ります。
次に③の箇所の道路整備で未整備区間について伺います。
歩道の整備(写真D)
③の箇所の道路整備(写真D)は、平成6年度に「仁戸名町平山町線事業」として開始されました。平成10年度には用地取得に着手され、平成14年度から平成23年度にかけて計画的に道路整備を進めてきたと聞いております。
しかしながら、現在、バス停やコンビニエンスストア、病院がある区間に限り、歩道がなく歩行者への安全対策が、特に求められる箇所の整備が滞っております。
この仁戸名町平山町線の未整備区間の今後の整備予定についてお聞かせください。
土地所有者との交渉を積極的に行い、用地を取得し、未整備区間の早期着手を目指して参ります。
中央区の諸問題についての3つ目に、仁戸名小学校の土手の整備について伺います。
仁戸名小学校西側の土手(写真E)
仁戸名小学校の敷地の西側には高低差があり、隣接する住宅地側に土手があります。
プロジェクターには仁戸名小学校西側の土手(写真E)を映しております。
次のプロジェクターは、土手の南側法面(写真F)です。
土手の南側法面(写真F)
この土手の南側の法面には、通り抜けができそうな場所があり、現在は、車止めの柵と立ち入り禁止の看板が立てられております。
これまで地元PTAからの要望としては、この土手の南側法面を整備して、仁戸名小学校に避難する防災経路や生活道路として利用できるのではないかと声があり、何度か現場を確認してきたところであります。
そこで伺います。スロープと階段を組み合わせた安全な経路に整備することや土手の上側と下側を繋ぐ生活道路としての整備をすることなどを含め土手の整備を検討すべきと考えます。
現在の車止めの柵と看板の設置だけでなく、土手の当該箇所の安全対策を含めた経路や道路の整備を行うことに対する当局の見解をお聞かせください。
対象の土手は約13mとかなりの高さがあり、しかも、斜面も急であることから、道路や階段の整備にあたっては、傾斜に沿って何度も折り返すか、もしくは、距離を長くするなど、法面を全面的に改良する必要があり、多額の費用を要する見込みです。
このようなことから、引き続き地域の児童数や人口の増加状況を見極めながら、通学路や生活道路などの必要性を判断してまいりたいと考えております。
仁戸名小学校敷地の土手の坂道について、安全に歩行者が通行できる生活道路として整備ができないか、道路部ともしっかり協議しながら、整備することを要望します。