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公明党千葉市議会議員団の森山和博でございます。はじめて代表質疑を行わさせていただきます。未来に希望の持てる施策を展開し、若者や女性、高齢者、障がい者の全ての方々が、安心して暮らせ、活気と魅力あるまちづくりをめざして取り組んでまいりたいと考えております。
それでは、通告に従い質疑を行わさせていただきます。
市政運営の基本姿勢について伺います。
1番目に、新年度予算編成について伺います。
新年度予算では、どのような施策に予算の重点を置き、
市政に対してどのように具現化していこうとしているのか?
具体的には、
地域包括ケアシステムの構築では、市民の在宅療養を支援する薬剤師の増に向けた認定制度を創設するほか、市内事業所における介護人材確保に向け新たに合同就職説明会を実施します。
医療・健康づくりでは、特定不妊治療助成について、男性の不妊治療を助成対象に加えます。
がん対策においては、新たにピロリ菌検査の試行実施に向けた取り組みに着手します。
子育て支援では、認可保育園などの定員数を1000人以上拡大し、待機児童ゼロの継続に向けた取り組みを引き続き行い、児童養護施設を退所した児童などへの生活・就業支援を新たに実施し、要援護児童への支援を強化します。
市民サービス向上では、手続きに要する時間を短縮し利便性向上を図るため、平成29年1月から各区役所にワンストップ窓口を開設するほか、証明書のコンビニ交付サービスを開始します。
国の補正予算に対する本市の対応の考え方と事業内容については?
平成28年度実施予定の学校環境整備の前倒しのほか、あらたに介護施設等における介護ロボットの導入に対して助成するとともに、臨時福祉給付金の支給を実施します。
2番目に、財政健全化への取組みについて伺います。
今年度末に予定されている健全化プランの見直しにおいて、市税徴収率は、どのように取り扱われるのか?
健全化プランの中間見直しでは、最終年度の29年度の目標徴収率を96.2%から97.3%へと1.1ポイント引き上げます。
次に資産経営について伺います。
公共施設の再配置については、総論では理解は得られるものの、個々の施設の具体的な再配置といった各論においては、市民、利用者の理解を得ることが難しいのではないかとの懸念から、個別具体的な事案に対する合意形成を図るための仕組みの必要性について指摘したところであります。
アクションプランの策定にあたり、市民・利用者の合意をどのように得ていくのか。
公共施設の再配置パターンを作成する前に、再配置を検討する上で前提となる基本的な考え方や施設の現状・課題など、公共施設の再配置を具体的に進めるための指針を策定します。
3番目に、区行政について伺います。
これまでの区役所改革で行ってきた取組みを踏まえて、今後の本庁と区役所機能のあり方をどのように検討されているのか?
本市が政令指定都市となり24年が経過し、当初は本庁の出先機関としての機能を担いつつ、区民意識の醸成に力を注いでいた区役所も、時代の変化とともに、より市民のニーズや地域の課題に対応できる組織への変化が求められ、保健福祉センターの各区への設置、地域づくり支援室やくらし安心室の設置、区長への予算要求権の付与など、さまざまな場面で本庁から区役所へ権限の委譲を行ってきました。
今後は、区役所における企画立案機能の強化や、本庁で行っている区行政の取りまとめ機能の移管など、組織や人員の見直しを含め、平成29年度を目途に検討を行っています。
4番目に、千葉市における政策と知の集積について伺います。
千葉市においては、ここ数年の間の計画策定や政策立案等の過程でも、外部コンサルタントに対して委託が複数なされていると聞いております。
どのような基準で外部に委託をかけているのでしょうか。
市内部で施策を熟慮し、方向性を指し示す部分と外部コンサルタントへ委託して調査する部分との基準をどのように判断されているのか?
判断基準は
①アンケート等の実施や各種情報収集、及びそれらの集計・分析等、コストとの見合いなどから、外部化した方が適切なもの。
②図表やイメージ図作成等、テクニカルな部分で専門的な技術を活用する場合。
③行政内部に専門的な知見が無い場合のアドバイザリーとして。
以上の基準で外部コンサルタントを活用しています。
次に、直近では、地方創生人口ビジョンや総合戦略、そして来年度に実施する都市アイデンティティ戦略プランがあることで、これまでの縦割りの各種施策に横串が入り、千葉市を俯瞰する政策が立案されたと評価するところであります。
千葉市においても、千葉氏、加曾利貝塚、オオガハス、そして海辺と、今年度に選考された千葉市のアイデンティティが再確認なされたことから、これを契機に改めて、内部シンクタンクのような機能や組織を市内部に設置し、千葉市の歴史や史実および地勢的背景等について研究し、より深みと広がりを持たせた県都千葉市の政策策定の気骨を継承することが必要ではないかと考えます。
また、昨今では社会情勢の変化が激しい時代であり、プランの修正や方向転換を余儀なくされることも想定されます。
内部シンクタンクのような機能を持たせる部署の設置や取り組みについては?
人材育成の取り組みの強化により、政策形成の基本となる職員の資質・能力の向上に取り組んでいくとともに、シンクタンク的機能の在り方なども含め、より充実した組織への「知」の集積のための仕組みについて、研究検討を行って参ります。
5番目に、介護人材確保策等について伺います。
介護人材確保と質の改善等についてであります。
これまでも求められていることですが、介護は対人サービスであり、量的確保だけではなく、並行して質的確保が必要で、介護従事者の質の向上に向けた取組み強化を繰り返し訴えてきたところであります。
2006年4月に高齢者虐待防止法が施行されるものの、先月の報道で厚生労働省が2014年度の介護施設の職員による高齢者虐待件数を発表されており、残念ながら前年度比79%増の300件という状況からみると、これまでにも増して、介護従事者の質の向上が求められます。
介護人材の確保とともに質の向上について、どのように取り組むのか?
市内の事業所に対して、「千葉市社会福祉研修センター」が介護人材の資質向上を目的として行う各種研修の受講を強く促すほか、千葉県の「地域医療介護総合確保基金」を活用して、介護職員が研修を受講する際に必要な代替職員の確保のための経費を支援することについて検討して参ります。
次に、EPA経済連携協定による外国人介護福祉士候補者等受け入れについて伺います。
国において平成20年度より、EPA経済連携協定に基づく受け入れの枠組みの中で、二国間の経済活動の連携の強化の観点から、公的にかつ特例的に行うものとされ、現在のところ、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国に対して行われているものであります。
この介護福祉士候補者等の受け入れは、介護分野の労働力不足への対応ではないことは承知しておりますが、昨年2月の外国人介護人材受け入れの在り方に関する検討会の中間まとめや、本年1月の公益社団法人国際厚生事業団のレポートが出されていることからみると、このEPAの受け入れを自治体としてどのように捉えていくのかは検討すべきと考えます。
EPAを活用して外国人介護人材を介護施設に受け入れることについて、市の考えをおきかせください。
外国人介護人材の受入に好印象をもっている介護職員・利用者・家族が覆いこと、介護福祉士の資格取得を目指す人材であり、専門性が担保できること、また、日本の介護技術を今後高齢化が急速に進行するアジア各国に伝える国際貢献の位置づけとして捉えることができることなどから、介護人材確保策の一つとして、検討していく必要があると考えます。
次に介護ロボットの活用についてであります。
これまで私の一般質問において、介護器材や介護ロボット等を、介護現場に導入するにあたって、どのような課題があり、また、効果的に、介護を受ける方への、かかわりについて、どのように捉えているのかなど、千葉市として介護ロボット等を介護の現場に取り入れることを求めてきたところであります。
介護現場における介護ロボット導入と開発のマッチングを促進させる取組みを検討すべきと考えますが、当局の見解と取り組みについては?
高齢者施策の方向性を定める「千葉市中長期的な高齢者施策の指針」において、介護力不足を補うための有力な手段として、介護ロボットを普及させる方針を定めるとともに、国の助成制度を活用して、ロボットの導入費用について介護施設などに助成を行う予定であります。