ビデオ全編については市議会のページをご参照ください。
文化芸術は自己肯定感など、人の生きる意欲を醸成する力があるとともに、社会の発展に寄与するものであると考えております。
そのような観点から会派として、これまでも歴史・文化・芸術・音楽などの施策を積極的に振興することを訴えてきたところであります。
私たちの千葉市においても、市民に親しまれる文化芸術振興施策のさらなる展開が求められるところであります
これまでの評価を踏まえた、今後の千葉市の文化芸術施策の方向性について、併せて計画期間が平成28~34年の第2次千葉市文化芸術振興計画の特徴については?
平成29年4月の「千葉市新基本計画に関する政策評価(中間評価)結果」では、23年度末と26年度末を比較しております。
この中で、「この1年間に、文化・芸術活動を行ったことがある」市民の割合は減少しておりますが、これを更に年代別にみると、10代から40代の若年から子育て世代の減少幅が大きい状況となっております。また、「文化・芸術に触れる場や機会を身近に感じる」市民の割合の減少についても、20代の減少幅が大きく、これまで 本市が取り組んできた文化芸術振興施策の各種事業の内容や PRが、特に若い世代の関心を引くものとしては弱かったと 考えております。これを踏まえ、昨年3月に策定した「第2次千葉市文化芸術振興計画」では、事業展開に当たっての基本姿勢を「文化芸術振興施策の軸を鑑賞型から活動・行動型へ」としました。
また、基本的な考え方の中で、あらゆる世代の市民が主体となる文化芸術活動の活性化を図るための循環をつくる「市民 主体」と、次代を担う子どもや若者が文化芸術に親しみ、また創造性を育むような施策展開を図る「子ども・若者」を戦略的な視点としたところであり、こうした基本姿勢や戦略的な視点に基づき、文化芸術施策を推進して参ります。
なお、基本姿勢をこのように定めたことが、計画の特徴であると考えております。
文化芸術活動は多様で幅が広いと言われております。
まちのイメージを捉え、アートなまちづくりを発信する芸術監督の活用など、個性的な取り組みを行う自治体があります。
また、必要な分野に対して柔軟に対応するアドバイザー的な存在も必要と考えております。
計画策定時に意見を求める外部有識者だけでなく、施策展開におけるアドバーザー的な専門家との連携について、当局の考えや今後の取り組みについては?
本市の文化振興施策を展開する上で必要な協力や助言をしていただく人材との連携は、重要であると認識しております。
そのため、現在、有識者等からなる千葉市文化芸術振興会議から意見を頂くほか、必要に応じて専門家のアドバイスを受けながら事業を実施しており、今後もこうした取組みを継続して参ります。
私は、大道芸や演劇・音楽など、文化芸術の力を活用しながらヨーロッパの都市のように、歩くだけで訪れた人がリラックスして、豊かな時間を過ごせることができるまち、誇りと喜びを感じることのできるような千葉市を目指したいと考えております。
千葉市においては、ベイサイドジャズなどが行われてきたと承知しておりますが、今年度のベイサイドジャズの取組についてお聞かせください。
ベイサイドジャズ千葉は、今年度20周年を迎えることから、大物歌手をゲストに迎えた記念コンサートを開催します。また、アマチュアミュージシャンのコンペティションを新たに実施し、上位入賞者の特典として、ジャズストリート前夜祭に出演できるようにするなど、市民の方が発表できる機会を増やすことを予定しております。
ジャズだけでなく、ロックから軽音楽など様々なジャンルの音楽への広がりも必要ではないかと考えますが、多様なジャンルの音楽等、文化芸術の広がりについて、当局としてどのように考えているのか?
本市では、毎年夏にZOZOマリンスタジアム等で開催されている「SUMMER SONIC」や、本年のゴールデンウィークに蘇我スポーツ公園では初めて開催された「JAPANJAM」など、大規模な音楽フェスティバルが開かれております。
また、世界最大級のダンスミュージックフェスティバル「EDC」の、日本初開催となる「EDC JAPAN」についても、本年のゴールデンウィークにZOZOマリンスタジアム等で 開催されたところです。
こうした大規模な音楽フェスティバルは、若い世代を中心に多くの方が来場し、音楽を楽しむ機会となっており、本市の音楽等文化の向上に大きく寄与するものと考えております。
文化芸術振興の拠点として、これまでの文化センターに代わり、ユニークベニューを活かした千葉市美術館を、市の文化芸術の情報発信拠点とすべきではないかと考えますがいかがでしょうか。見解は?
美術館のさや堂ホールについては、平成26年7月に、幕張メッセで開催された「第99回国際キワニス年次総会」の歓迎レセプションが行われた実績もあり、今後もユニークベニューとして効果的な活用を図って参ります。
文化芸術振興の軸の形成として、県と市の美術館の連携等を提案
中心市街地活性化施策の一環として、ミュージアムトライアングル事業があり、千葉市美術館、きぼーるの科学館、郷土博物館の3館で連携を取られていることを聞いておりますが、中心市街地の周遊性を活性化させるものであって、千葉市の文化芸術に触れる機会を啓発するものではありません。
そこで県美術館と千葉市美術館との連携で、千葉市文化芸術振興の軸を形成すべきではないかと考えております。連携のイメージ図を示します。
千葉市美術館の文化芸術の拠点化を図り、千葉市美術館と葭川公園までの地域に、郷土の歴史を感じるルートづくりを検討し、そしてモノレール1号線で、葭川公園駅と千葉みなと駅の移動を確保、さらには、県美術館と千葉市美術館の連携で、文化芸術振興を活性化させ、引いてはポートパーク周辺、千葉みなと港湾緑地エリア周辺を、文化芸術のスポット化とすることで、千葉市の文化芸術的な魅力の向上が図られると考えます。
千葉市美術館と千葉県美術館の連携強化とモノレール1号線とのタイアップは、観光を意識した千葉市の文化芸術振興の軸の形成に成り得るのではないかと考えます。当局の見解をお聞かせください。
葉市美術館と千葉県立美術館の連携強化とモノレールとのタイアップについてですが、千葉市美術館では、千葉県立美術館を始め近隣の美術館との連携強化に努めており、佐倉市の佐倉市立美術館、DIC川村記念美術館、成田市の成田山書道美術館の5館で、千葉近隣美術館として、ガイドマップを作成するなどしております。
今年度は、文化庁の補助金を活用し、5館共同で、北総地域の美術館の観光振興及び各館来館者の周遊性の向上を図ることを目的に、巡回バスの運行を試行的に実施する予定であり、今後も、5館の連携強化に努めて参ります。
これまで、モノレール株式会社とは、モノレールのフリー きっぷを千葉市美術館の窓口で提示すると、所蔵作品展の観覧料が2割引になるタイアップを図っております。
今後は、観光を意識した文化芸術振興の軸としてもモノレールを活用することは意義あるものと考えますので、 千葉市美術館の指定管理者である千葉市教育振興財団や千葉市観光協会、千葉都市モノレールなどの関係機関とともに研究して参ります。
ユニバーサルツーリズムとは、観光を障がいや高齢対応などの一部の施設に限定せず、あらゆるお店や宿泊施設を対象に、どの程度の介助を望むのかといった障がい者等のニーズに応じて誰もが気兼ねなく、やりたいことに参加できるものであり、近年は特に注目を集めております。
もちろん観光施設のハード面の整備を進めることも必要でありますが、マンパワーを活用したおもてなしの向上やIoTの活用、ガイドブックによる情報発信と意識啓発など、ソフト面での工夫により、ユニバーサルツーリズムを組み立てている観光地が見受けられます。
ユニバーサルツーリズムに関するこれまでの取り組みと今後の方向性については?
プロモーションの面では、高齢者等が腰をかがめることなく、車いすでも楽に収穫できる「高設栽培」を行う、いちご農園経営者に旅行代理店を紹介する支援を行ったほか、観光農園の利用を促すため、バリアフリートイレの設置助成を行うとともに、移動の円滑化を図るため、鉄道駅のバリアフリー化や歩道の段差解消を行うなど、関係部署との連携を図りながら、受入環境の整備を進めております。
今後は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の会場都市として、高齢者や障がいのある方などを含め、誰にも喜ばれ、行ってみたい、また来たいと感じてもらえるような受入環境の充実を図ります。
また、ハード面だけでなく、市民・大学・団体等を巻き込みながら、「おもてなし意識」の醸成やボランティアの育成をなど、ソフト面での受入環境の整備も進めてまいります。
先のバリアフリー・ユニバーサルデザイン推進要綱には、障がい者や高齢者等の自立した日常生活や社会生活を確保することの重要性について、理解を深め、自然に支え合うことができるようにする「心のバリアフリー」についても推進することが謳われています。
さらに、平成28年4月には障害者差別解消法が施行され全国で合理的配慮の提供が推進されることになっております。
本市における合理的配慮提供の推進について、その取り組み状況を伺います。
また、今年度に重点的に取り組むこととしていることは何か?
成28年1月、「障害者差別解消法」に関する情報を市ホームページに掲載し、国の各省庁における合理的配慮の取組みなどを紹介するとともに、同法の施行にあわせ、平成28年4月1日に、障害者差別に関する相談窓口を開設したところです。また、障害者本人、医師、弁護士及び福祉団体関係者などで構成される「障害者差別解消地域協議会」を設置し、相談事例の情報共有等を図ったところです。
さらに、市職員が合理的配慮を推進しやすいよう、具体的な事例を掲載した「対応要領」を平成28年4月に策定し、職員研修などを通じて、職員へ周知を図っているところです。加えて、本年1月、千葉商工会議所に加盟する約5,000社の市内企業を対象に、「障害者差別解消法」のチラシを配布し、不当な差別的取扱いの禁止と、合理的配慮の提供を促すとともに、2月には、本市と千葉商工会議所との共催で、聴覚障害のある弁護士を講師とした「障害者差別解消講演会」を開催するなど、合理的配慮の推進に取り組んでおります。
次に、今年度の重点的な取組みについてですが、次代を担う子どもたちの意識の醸成が重要と認識していることから、小学生を対象とした「福祉講話」を、これまでの年間10校から30校に拡充して実施いたします。
この「福祉講話」は、障害のある方が小学校に赴き、障害の特性や配慮などを話す「講話」とともに、例えば、目かくしによる視覚障害の疑似体験や、車椅子レクダンスやサウンドテーブルテニスなどのスポーツ・レクリエーション体験を実施し、小学生が障害者との交流を通じて、障害者への理解を深めるものであり、東京2020(にいぜろにいぜろ)オリンピック・パラリンピック開催の前年度である平成31年度までに、すべての市立小学校において開催することを目指して参ります。
身体障害者補助犬法が施行されて、今年の10月で15年を迎えるとのことであります。
法律ができたことで、補助犬を同伴した行動が「お願い」から「権利」に変わったことは大きな前進であります。
しかしながら、全国的にまだまだ補助犬への理解が不十分と見え、飲食店などで受け入れを拒否される事例などが、見受けられるなど、補助犬同伴に関する理解が十分でないとされています。
盲導犬等の「補助犬の理解」の意識啓発について、今後の当局の取り組みは?
補助犬への理解の意識啓発についての今後の取組みですが、
今年度、「ほじょ犬(けん)マーク」のステッカーについて、市内の 飲食店を中心とした民間事業者へ配布することといたします。また、引き続き、市ホームページや、障害者向けのサービスを掲載した冊子である「障害者福祉のあんない」に、身体障害者補助犬同伴の啓発に関するマークである「ほじょ犬(けん)マーク」と解説文などを掲載し、市民への周知を図って参ります。
先日、千葉県獣医師会の先生からのお話を伺う機会があり、県内の犬の登録率についてお聞きしました。現在の犬の登録率は、県内全頭の約65%であり、その内、狂犬病予防注射の接種率は73%とのことで、これらの数字から県内において、犬の全頭数の約48%しか狂犬病予防注射を接種していないことが推計されるとのことでありました。未だ半分に満たない数字に驚きました。
狂犬病予防注射の接種は、犬のためだけではなく、人への感染を防ぐことが重要なのであり、このことの意識が薄れているのではないかと懸念してしまいます。
飼い主の利便性と接種率向上に資する犬の登録等ワンストップ化の状況と、推進に向けた取り組みについてどのように考えているのか。
狂犬病予防定期集合注射会場や市の獣医師会に所属する50の動物病院で、犬の登録と狂犬病予防注射済票交付の事務を同時実施しており、平成28年度は、犬の登録の3割、狂犬病予防注射済票交付の6割がワンストップ化されています。
ワンストップ化は、犬の所有者の手続きの利便性と狂犬病のない清浄な状態を維持することから、今後も、そのメリットをさらに啓発して参ります。
動物飼育の教育は、心の教育とも言われております。落ち着きがあり、思いやりのある子になるなど、学校での動物飼育の教育的効果や子どもたちの心へ与える効果が、すでに多くの好事例の報告で証明されていると考えます。
しかしながら、子どもたちへの教育効果に良い結果が出ていると理解されていても、昨今では教員の負担軽減、必要な財源確保、さらには動物アレルギーなど現代的な課題があり、学校における動物飼育の環境づくりには、手だてが必要な状況があると言われています。
千葉市の学校教育の動物飼育の現状と課題、その対策については?
学校における動物飼育では、生き物と関わることによる、生命を尊重する情操を育むとともに、生活科の、生き物への親しみをもち、大切にすることができるようにする学習や、理科の、体のつくりと働きについて人との相違点を理解する学習などにも効果があり、6月現在、小学校58校で、ウサギ、鶏、モルモット等の小動物を約160個体飼育しております。
課題としては、動物アレルギー等の子供への配慮から、小動物等の飼育が減ってきていることのほか、長期休業中の飼育・管理等が難しいことがあげられます。
その対応策として、千葉市動物公園等と連携を図りながら、児童が動物に触れ合う機会の確保に努めるとともに、長期休業中の飼育・管理については、職員だけでなく、保護者等の協力を得て行っております。
高齢世帯は、狂犬病予防注射会場に行くことができなかったり、飼い犬や猫が異常をきたしても動物病院へ連れていけないなど、さまざまな問題を抱えております。また、家族同然に支え合って暮らしてきた動物も高齢となった場合、人と動物の老老介護や、犬猫を残して自分が先に亡くなってしまう不安など、高齢化するほど密接な関係があることで、今日的な課題になっていると聞いております。
高齢単身世帯における動物飼育の支援についてどのように考えているのか?
高齢化の進展に伴い、一人暮らしの高齢者も増えており、高齢者がペットを飼うことで、生きがいの一つとなるほか、引きこもりの防止にもつながるものと認識しています。
しかしながら、体調を崩して突然入院しなければならないなど、高齢者にとっては、安心してペットを飼える環境が整っていないと、飼うことを躊躇してしまうことも想定されます。
そのため、高齢者が安心してペットを飼うことができるよう、ペットを飼う高齢者の健康状況や生活環境の変化に対応した支援について、獣医師会や民間ボランティアとの連携を含め、現在、検討しているところであります。