森山かずひろHPヘッダー

令和8年 第1回 定例議会

 

 公明党千葉市議会議員団を代表し、本定例会に提案されました議案第15号・令和8年度千葉市一般会計予算案をはじめ、議案第1号および第5号から第67号までの各議案に賛成し、議案第15号令和8年度千葉市一般会計等の組み替えを求める動議に反対の立場から討論を行います。

 本市においては、令和6年度の一般会計の決算における実質収支は、市税や地方消費税交付金が予算に比べ増収となったことや効率的な予算執行に努めたことにより、実質収支は前年度並みの29億8,200万円が確保されました。

 また、財政の健全性については、全会計市債残高は、対前年度比37億円の減で9,530億円となり、基金借入金残高を着実に削減し、対前年度比10億円の減で147億円となるなど、「千葉市中期財政運営方針」を踏まえた財政運営に努められました。 令和8年度予算においても、できる限り財政の健全性に配慮するために基金借入金の返済額は5億円を計上するとされています。

 一方、財政調整基金残高は令和6年度99億円の決算額を確保するものの、今年度当初予算でも、扶助費や物価高騰などの財政需要増に対応するため69億円をあて、さらなる取り崩しが続いています。

 そうした財政状況を踏まえ、新年度予算案の審議にあたっては、市長の提案理由の説明や我が会派の代表質疑に対する答弁、さらには予算審査特別委員会における審議などを通じ、財政の健全性への配慮とともに、厳しい財政状況のなか、生活者の視点に立ち、かつ持続的な施策展開のため、一部事業の予算の見直しが、適切に判断されたかどうかなどにも注力し、慎重に検討してまいりました。

 その結果、本市は、これから来る「人口減少」という避けては通れない現実と向き合いながらも、これまでの政策が実を結び、令和7年は約8,700人の社会増、出生数の増加という成果を上げていることは、子育て支援、経済の活性化、雇用の創出・確保といった本市の各分野の施策の方向性が、新年度予算案においても市民や事業者にとって一定の評価を受け、魅力あるものとなっていると考えること。

 また、社会状況の変化を踏まえ、既存事業の見直しや効率化を徹底する一方で、未来を担う子ども・若者への支援、教育環境の充実、持続的な高齢者・障がい者等への支援、そして、気候変動対応や脱炭素社会の実現に向けた取り組み、さらには都市機能の更新など、将来の千葉市を形作るための重要施策に重点配分されていること。

 財政調整基金の取崩しが続く厳しい財政状況下にあっても、持続的な財政運営に資する施策を着実に実施し、限られた財源を最大限に活用しようとすることなどを踏まえ、この新年度予算案を評価すべきものと判断いたしました。

 以下、主な施策に対して意見を交え評価を申し上げます。

財政運営

 令和8年度予算の規模としては、一般会計5417億円、前年度比マイナス95億円。特別会計4792億6900万円、前年度比プラス196億円。合計では、1兆209億6900万円、前年度比プラス101億円となりました。

 予算編成にあたり、歳入においては、自主財源の根幹となる市税収入は、給与所得の増加などにより個人市民税が増となり堅調な推移が見込まれるものの、米国の関税措置による市税収入の影響や、ガソリンの暫定税率の扱いを含む税制改正のほか、物価高騰の影響に対する地方交付税の財政措置の状況、学校給食費の抜本的な負担軽減といった新たな制度に対する国の財政措置など、多くの不確定要素を見極めなければなりませんでした。

 一方、歳出では、これまでの社会保障関連費、市有施設の老朽化対策、物価高騰に伴う各種行政コストが更に増加することに加え、人件費や金利上昇に伴う公債費などの財政需要の増が見込まれていました。

 加えて財政調整基金は、物価高騰をはじめとした財政需要の増への対応のため、やむを得ず大幅な取り崩しが続き、令和8年度予算編成に活用できる額は少なくなっていることなど、極めて厳しい収支状況でありました。

 令和8年度の予算編成の基本的な考え方については、1つに、第2次実施計画事業等の推進では、新たに策定する第2次実施計画について、事業費の精査を行ったうえで、事業の推進を図る。また、物価高対策のほか、子育て、教育、医療、介護、環境、防災、都市づくりなどを中心に、市民生活の向上や、本市の発展につながる施策に重点的に予算を配分する。

 2つに、持続的な財政運営に資する取り組みの推進では、取り組みを着実に推進するとともに、市民生活への影響に配慮しつつ、受益者負担の適正化や、既存事務事業の整理・合理化など、歳入確保、歳出削減を講じるとされました。

 その結果、主な財政指標についての状況は、まず、令和8年度予算案における市債残高は、新清掃工場の整備完了に伴い、普通会計の市債残高は微増となるものの、臨時財政対策債の残高が減少することから、全体では9795億円となり、基金借入残高の見込みについては、厳しい財政状況の中でも、行政サービスの維持・向上に必要な予算を計上したうえで、できる限り財政の健全性に配慮するため、基金借入金の返済を5億円計上し、令和8年度予算見込み額を137億円としています。

 財政調整基金残高の見込みについては、少子・超高齢化等の影響による扶助費の増や長期化する物価高騰などの財政需要増に対応するため、30億円の取り崩しを行うものの、昨年度の予算編成時点の残高である23億円を確保するとされています。

 引き続き、将来にわたり持続可能な財政構造の確立を進めるため、将来負担のバランスを踏まえた未来への投資を着実に進めることと、税源の涵養等、自主財源の確保に力を入れていかなければなりません。

 次期中期財政運営方針については、物価高や金利の上昇など本市を取り巻く情勢の変化や現在の中期財政運営方針の取り組み内容を踏まえ、現方針と同様に、プライマリーバランス、健全化判断比率の維持、基金借入金の返済を指標とし、引き続き、持続可能な財政構造の確立に向けて財政運営に取り組む予定と聞いております。

 令和8年度予算においては、こうした次期方針の内容を踏まえ、既存の事務事業の見直しや公共料金の適正化など、歳入確保、歳出削減策を講じているほか、適正規模の市債発行に努めるとともに、基金借入金返済の予算を計上するなど、持続可能な財政構造の確立に向けた取り組みを推進する内容となっているものと評価しております。

持続可能な行財政運営に向けた取り組み強化

 会派としては、公共施設の老朽化対策や総量縮減など資産経営の更なる推進を求めてきました

 耐震性を確保したうえで、引き続き公用および公共用の建物として利用するため現在、減築大規模改修を行っている千葉中央コミュニティーセンター再整備、また、市有建築物の計画的保全としての総合保健医療センターおよび美術館の大規模改修、そして、ハーモニープラザと中央図書館の空調工事が、新年度予算案に反映されていること確認しています。また、千城台公民館・若葉図書館の建築工事と椎名公民館・椎名連絡所の建物リースによる整備および、土気公民館・土気市民センターの基本・実施設計が、再整備が進む施設として示され、いずれも複合施設としての再整備であることを評価しています。引き続き、公共施設等総合管理計画に基づき公共施設の老朽化対策や資産経営が的確に実施されることを期待します。

 次に公民共創およびスマートシティの推進を通じて地域課題の解決に向けた取り組みとして、コネクテッドセンターちばがあります。民間事業者からの多数の提案があり、提案件数・採用件数ともに増加するなど、着実に成長していることを評価しています。具体例としては、食のブランド「千」のカタログギフト、平和啓発動画などがあり、民間企業等の先進的な技術や発想を、行政課題や地域課題の解決へ結びつける成果を積み重ねています。今後とも公民共創を一層推進し、市民サービスの向上と持続可能なまちづくりを進めることを求めます。

市民サービス向上に資する行財政改革への取り組み

 行政のデジタル化推進および市民社会におけるデジタルデバイドの解消については、スマートシティ実証補助、高齢者のデジタル活用のためのいきいきプラザ・いきいきセンターにおいてのスマートフォン相談会が実施されます。ちばシティポイントアプリの登録の手続きもサポートしていただくこともお願いしたいと思います。

 また、業務効率化と生産性向上のため、RPA・AI-OCRおよびローコード・ノーコードツールを活用されます。これらのツールの導入により、業務の効率化が図られるので、各ツールがどのようなものなのかを広めるため、庁内での優良な活用事例を全庁的に共有するとともに、各所管課での導入にあたっては、情報化推進部門が、ツールの導入・運用までの各段階において、所管課とともに業務の手順を詳細化し、フロー化することによって、ツールの導入を支援するなどの取り組みを行っているとのことです。これらは業務の効率化や市民サービスの向上にもつながると期待しています。

 次に、自治体DXの推進では、その基本インフラとなるマイナンバーカードの円滑な取得環境を整備するため、新たにマイナンバーカードセンターを、千葉駅周辺を予定地として設置されます。

 令和8年度のマイナンバーカード更新需要として、38万件を想定しており、市民サービス向上に資する更なるマイナンバーカードの普及につながることに期待します。

 また、女性の活躍と多様な働き方の推進では、女性の人材育成として育児等により安定的な就労が難しい女性を対象に、在宅勤務等の柔軟な働き方が可能なデジタル分野での就労へ結びつけるため、スキル取得支援および就労支援を一体的に実施されます。会派としても多様な働き方を推進すべきと考えるところであり、この取り組みを評価しています。

気候変動等に対応した防災・減災対策の強化

 会派としては、学校体育館のエアコン設置や災害時のトイレ体制の整備など避難所環境の改善および運営支援の強化について求めてまいりました。まず、学校のエアコン設置の前倒しの取り組みについては、来年度は、令和9年度に設置完了予定の小学校54校のうち、24校について前倒しで着手する予定とのことで、早期整備に向けた積極的な姿勢がうかがえます。

 全校設置完了予定が令和11年度とのことでありますが、教育環境の向上や避難所機能の強化の観点から、前倒しでの整備を引き続き求めます。

 次に、防災減災対策におけるトイレ、キッチン、ベッドの災害時支援体制の整備についてのうち、トイレについては、マンホールトイレの県立高校への令和7年度の3校に加え、令和8年度には11校への設置が予定されておりますが、引き続き整備箇所を拡大していただくとともに、携帯トイレ、簡易トイレ、災害時応援協定の活用などと組み合わせ、重層的な確保を求めます。また、キッチンについては、災害時応援協定により、適温食を提供できる体制整備が進んでおりますが、更なる取り組みを期待します。ベッドについては、令和7年度までの段ボールベッド188台に加え、令和8年度は、892台の簡易ベッドを整備することが予定されており、これによって270か所の全避難所に、ベッドがそろうこととなったことを評価します。引き続き、避難所の生活環境の改善として、トイレ、キッチン、ベット、いわゆるTKBの体系的な整備を着実に進めるとともに、その内容を市民に丁寧に周知していただくよう期待します。

 防災減災対策の最後に、蓄電池の整備についてです。避難所における停電時の電力を確保するため、新年度はコミュニティーセンター等20施設に可搬型蓄電池を整備することとのことです。停電に避難所運営に必要な電源設備の備えは重要で、これまでの取り組みを評価するとともに、分散避難を推奨する上では、車中泊避難場所などへも電源確保の検討を進めていただくことを求めます。

 東日本大震災から15年を迎え、引き続き、実践的な防災訓練を通して、防災を自分事に捉えることを市民に広げていきたいと考えています。

文化・芸術・スポーツの振興の取り組み

 文化芸術振興について申し上げます。千葉国際芸術祭2025では、「ちから、ひらく。」をコンセプトに、32組の現代アーティストがアートプロジェクトを展開し、市民をはじめ多くの鑑賞される方が、作品と向き合う中で、新たな気づきと、地域の魅力を再認識してもらえるよう取り組まれました。私は、文化芸術の力が人間を尊重する心を芽生えさせ、強くするものと確信しています。

 さて、会派としては、芸術祭を通し、文化芸術に親しむ市民の裾野は、世代を超えて広がったことを高く評価するとともに、一方で、今後の展開では、3年に1度の開催を定着させるための準備期間の取り組みの熱量や力強さは、これまで以上に必要と感じますので、既存の市美術館等の文化芸術施設の活用や作品展示の場所として、全市的に広げるためにも各区のランドマークとなる公共空間での展示や、道路・公園など、さらなる公共空間での芸術作品の展示に期待します。

 次に、パラスポーツ振興については、新年度、パラアスリート学校訪問を33校の小・中・特別支援学校で実施することや、障がい者が地域のスポーツ活動に参加することを支援するパラスポーツコンシェルジュを配置することなどで、障がいのある人も無い人も、共にスポーツを通じて交流する機会が得られていることを評価しています。

 また、スポーツを活かしたまちづくりの推進については、関連して、負担付きの寄付の受納についてです。(株)アルティーリおよび出資者であるヒューリック(株)より、県立幕張海浜公園Aブロックを候補地とした新アリーナの建設事業について、建設後に本市へ負担付きの寄付を行う提案があり、本市としては、スポーツ・文化の振興、周辺商業施設等との連携による回遊性の創出・滞在快適性の向上、防災機能の強化等の観点からも本提案には意義があることから、寄付を受けるとされています。

 このことは幕張新都心まちづくり基本方針とも強く関わりのある取り組みであり、長期にわたる民間活力の導入例となることを期待しながらも、未来を見据えて、市民に還元できる成果が得られるよう、引き続きの慎重な審議を求めます。

 また、アーバンスポーツの振興については、これまで本市は、一部の都市公園内に競技環境を整備し、さらには、X-Gamesの開催など、ハード・ソフトの両面で支援されています。新年度のX-Gamesの本市での再開催。また、ブレイクダンスの世界大会を中心としたイベント計画など、広く市民に親しめる機会をつくることは、有用と考えています。一方、今年度の教育委員会所管では、ヒップホップダンスの学校公演が、市内4校で実施されました。
これらも含め、若者を中心とした本市の新たなスポーツ文化の醸成に期待します。

共生社会実現に向けた取り組み

 包括的相談・伴走型支援など地域共生社会の構築および生活自立・仕事相談センターのサテライト化およびアウトリーチ支援など相談体制の充実強化については、福祉まるごとサポートセンターを中心に支援関係機関が連携・協働し、社会参加に向けた支援を実施することや、生活困窮者自立相談支援を実施されます。また、新年度の組織改正においては、保健福祉局保護課内に生活自立促進室を新設し、自立促進や貧困の連鎖の防止に向けた施策を強化することを評価します。

 外国人市民と日本人市民の相互理解など多文化共生の推進については、外国人住民の日本語、社会制度習得促進などの施策が準備されています。これは、これまでの国際交流事業にとどまらず、日本に住む外国人への生活相談、さらには、日本人と外国人の相互理解促進など、これまでとは違う業務が求められています。このような国際交流に関するニーズの変化に対して、組織体制の強化を求めます。

 次に、日本語指導が必要な児童生徒への支援拡充については、対象となる児童生徒が年々増加する中で、外国人児童生徒指導協力員を増員し、ネパール語など多言語化にも対応することを評価します。

 母語に依らない日本語学習支援をボランティア団体の協力による運用から、日本語学習支援員を教育委員会で派遣する体制を整えることにより、指導支援の持続可能性を確保されることに期待しています。

安心・安全な市民生活に向けた諸施策

 1つ目に、空き家対策についてです。会派の要望に応え、空き家等対策総合支援補助、空家等実態現地調査、空家等適正管理など、着実に施策を重ね推進していること、さらには、今議会の代表質疑に取り上げました「空家を除却した土地に係る固定資産税等の減免に関する条例」制定に向けた取り組みを高く評価しています。

 2つ目に、防犯カメラの設置拡充についてです。犯罪抑止効果を高め、安全で安心なまちづくりを推進するため、駅周辺および繁華街に防犯カメラを設置されてきました。新年度も継続的に10台を新設されることを評価します。

 3つ目に、自転車ヘルメット購入補助についてです。 新年度に、高校生年代を対象に実施されます。
事故リスクの高い年代への支援は重要と考えます。購入補助制度がヘルメット着用率の向上につながることを期待します。

超高齢社会への対応施策

 本市の健康・福祉分野において、持続可能な事業展開を見据え、事業効果の検証と見直しを行った上で、今必要な新規・拡充事業を重点的に取り組まれていると評価しています。

 特に、平均寿命の延伸を踏まえた長寿祝金・祝品の対象年齢・金額の見直し、三世代同居・近居支援の新規受付停止など、事業効果を踏まえた賢明な判断がなされております。

 その上で、認知症の人や家族の外出に対する不安を軽減するため、認知症を原因とする事故等での損害賠償に対する補償制度を開始することについては、高額な賠償リスクに備えることで家族の精神的・経済的な不安を軽減し、事故の不安から認知症の方を閉じ込めてしまうことを防ぎ、安心して暮らせることになります。

 また、超高齢化社会への対応として、いきいきプラザにおけるアウトリーチ型介護予防活動支援、高齢者向けごみ出し支援、さらには、火葬需要を2040年に1回目のピークを迎える多死社会への対応として、平和公園の拡張整備や新たな斎場整備計画の策定などが示される中で、特に本市の新たな斎場整備については、繰り返し、国への財政支援を求めていくべきと考えます。

 次に、安否確認や入退院時の支払い代行および死後事務など、頼れる身寄りがいない高齢者等の支援体制の構築については、引き続き、大阪・枚方市をはじめ、国のモデル事業を実施している自治体の取り組み状況を踏まえながら、国の動向にも注視し、本市における支援のあり方を検討するよう求めます。

健康づくり・医療施策の推進

 ワクチン行政における帯状疱疹ワクチン接種費助成については、新年度4月1日から定期接種対象者を除く50歳以上の方に、市内協力医療機関での任意の個別接種に対して費用の一部助成が行われます。

 助成額は、生ワクチンが2000円、不活化ワクチンが5000円を2回とされています。会派としては、これまでワクチン行政の取り組みの中でも帯状疱疹ワクチン接種に関しては特に注力し、発症・重症化予防と健康寿命の延伸に資する事業であると求めてきましたことから、当局の取り組みを高く評価しています。

 その他、新年度には、RSウイルス母子免疫ワクチンの予防接種、おたふくかぜ予防接種費用助成が新規事業として予算が計上されています。ワクチン行政に関しては、全世代に対してバランス良くかつ適正な費用負担をもって行うべきと考えており、これからも予防医療となる各種ワクチン接種事業の取り組みの推進を求めてまいります。

 また、小学校・保育施設におけるフッ化物洗口の拡充などでは、むし歯予防フッ化物洗口導入支援を未就学児のむし歯予防のため、フッ化物洗口を実施する市内保育施設等を追加されます。これら健康づくり・医療施策の推進の取り組みについては、市民一人ひとりの健康増進、生活の質の向上に大きく貢献するもので取り組みに期待いたします。

障がい児・者支援施策の推進

 会派として医療的ケア児・者への支援体制の強化を求めてきたところ、重度障害者向け生活介護事業所の報酬加算による支援促進が予算計上されました。また、公立保育所に入所する医療的ケア児の増に対応するため看護師を3名増の19名とし、受け入れ体制を確保され、医療的ケア児者への支援体制が強化されたことを評価しています。

 また、障がい者就労支援および相談体制の充実をはじめとした社会参画の推進においては、新年度、農福連携の推進として奨励金制度が創設されます。まずは、小さく始めることになりますが、障がい者の農業分野での活躍を通じた社会参画推進に資する取り組みとして、しっかりと検証され、段階的拡大となるよう期待します。

子ども・子育て支援事業の推進

 こども・若者基本条例に基づく各種施策の推進については、こども・若者の意見表明機会の確保や社会参画を推進する「こども・若者会議」の開催回数拡充、こどもの権利救済相談室「ちばふらっと」の継続、そして「千葉市新日本建設・金綱一男こども若者育英基金」の積極的な活用は、こどもの健やかな成長と自立を社会全体で支えるものと期待しています。

児童生徒の安全対策および安心して学べる教育環境の整備

 これまで重ねて、学びの多様化学校の設置やライトポートの拡充、フリースクールへの支援など不登校支援の推進強化を求めてきました。新年度の不登校児童生徒への支援強化は、令和12年度開校予定の「学びの多様化学校」の準備に加え、フリースクール等民間施設利用料助成事業では、不登校児童生徒等が、フリースクール等を活用する際、家庭の経済的負担を軽減するため、バウチャーにより月に1万円を上限に、令和8年10月から助成を開始することとされています。これらは個々の実情に応じた学びの機会を保障し、高校進学という将来への道を力強く拓くものと高く評価しています。引き続き、未来を担う子どもたちが、それぞれの個性や能力を最大限に発揮できる安心して学べる教育環境を整備されることを期待しています。

 次に、いじめ・性暴力・不祥事等の防止対策の強化についてです。令和6年度8月に行われた国の「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」改訂に伴い、「千葉市いじめ防止基本方針」の改定を、この4月に行う点は評価しています。今後、さらに本改訂におけるいじめ重大事態への対処に関する平時からの備え等が、各学校において周知されることを期待しています。

 また性暴力防止対策については、個人が所有する携帯電話の教室等への持ち込みを禁止するなど、児童生徒に対する性暴力に繋がるおそれがある一切の行為を禁止したうえで、教職員の理解促進を図るため、「不祥事防止のためのセルフチェック」を年3回実施している点、また、外部有識者による教職員研修をはじめ、第三者の視点を取り入れた校内死角点検を定期的に実施している点を評価しています。

 本年12月からは、「日本版DBS」への対応が新たに始まりますが、引き続き、暴力のない安全・安心な学校づくりに取り組まれることを期待しています。

 次に、エアコン、机、椅子等の備品も含めた学校施設の計画的な整備・更新の推進についてです。

 学校の普通教室等に設置されているエアコンは、フィルターの計画的な清掃の徹底とともに、故障時には児童生徒の学習環境への影響を最小限にとどめる観点から、速やかな機器の入れ替えが行われるよう求めます。重ねて要望してきた老朽化した学習用机、椅子の更新については、令和8年度も約4,000台の更新を予定と確認しました。今後も計画的な取り組みを期待します。

 次に、市立学校教職員のメンタルヘルス対策の推進についてです。

 文部科学省の3か年の調査研究事業は終了となりますが、これまでの取り組みにより、教職員の心理的安全性の向上や休職者数の増加抑制に一定の効果が得られてきていることについて評価しています。

 学校現場からは、予防対策や保健師による復職支援の必要性に加え、これらの取り組みに対する強い期待が寄せられており、こうしたニーズに応える体制の維持・強化は、教職員のメンタルヘルス改善に極めて重要であると考えます。また、来年度以降は、実証事業の3か年で効果が高かった保健師による復職支援や新規採用教職員への保健師面談等の取り組みを継続していくと聞いております。メンタルヘルス対策で、教職員が安心して働きやすい環境づくりを行っていくことは、引いては、児童生徒の学習環境の向上につながると考えるため「学校における働き方改革プラン」に基づく業務改善との両輪で引き続き対策を進めていくことに期待しています。

脱炭素社会に向けた取り組み、地球温暖化対策の着実な推進

 本市は「脱炭素先行地域事業」を核とし、将来にわたる持続可能な都市の実現に向けた強力な一歩を踏み出そうとしています。北谷津清掃工場で生み出される余剰電力を市有施設で活用する自己託送などにより、CO2排出実質ゼロの達成と、約5億円という巨額の電力コスト削減が見込まれています。

 これは、市民生活への負担軽減のみならず、本市の財政健全化にも大きく寄与する画期的な取り組みと、高く評価します。

生ごみ・プラスチックごみ対策など ごみ削減・資源循環体制の確立

 ごみ処理体制の強固な構築、そして、プラスチック資源分別収集の開始準備など、市民一人ひとりが環境保全に主体的に参画できる社会の実現を目指し、極めて現実的かつ将来を見据えたものであると評価いたします。

 なかでも、ごみ出し支援およびごみステーション管理支援の具体策についてです。まず、在宅高齢者や障がい者のごみ出し支援については、排出時間外にごみ出し可能となるよう、新たに、ごみ出しを支援してくださる団体にごみストッカーを無償貸与することで、地域での支え合い活動を支援することと、事業系ごみの収集業者による戸別収集のモデル事業を実施されるとのことであります。全市的な取り組みに広げるには、現時点ではスモールスタートですが、環境局の責任の下、今後の検討スピードを加速させることや施策展開では、対象地域の規模などを見越しての予算化など、全市展開に耐えうるごみ出し支援パッケージの施策として、地域支援の最重要課題として取り組まれることに期待します。

 次に、ごみステーション管理支援については、令和9年12月に、プラスチック分別収集を開始されることを念頭に、比重が小さく風の影響を受けやすい家庭系プラスチックに対して、防鳥ネットの追加配布や折り畳み式ストッカー購入支援といった指定袋の飛散防止やカラス対策にも有効な実効性のある支援策を検討するとされています。 市内に約27000か所あるごみステーションを地域の皆様とともにごみステーションの美化・適正管理に、一層努められることを期待します。

農業の持続的発展を支える担い手の確保・育成および成長産業化の推進

 今定例会の会派代表質疑の農業法人誘致の課題と方向性の答弁では、新年度から、農業法人が耕作放棄地を活用して参入する場合には、未来の千葉市農業創造事業において再生費用を一部助成するなど、農地の再生による周辺農地との集団化につなげたいとされています。

 農業従事者の減少や高齢化が進む状況において、市外で展開している有力農業法人の参入は、農業基盤の維持や耕作放棄地の解消、産地の育成など、地域の農業を支える担い手として、重要な役割を果たすものと考えます。市内農業の持続的発展のため、農業法人が安心して参入できる農地や補助金などの体制を整え、誘致活動を一層進められることを求めます。

 次に、有害鳥獣対策の推進については、イノシシに加えてキョンに対しても対策が必要ではないかと会派として考えています。千葉県内の農作物の被害金額はイノシシ等に比べると少ないものの増加傾向にあります。

 千葉県として、被害や分布拡大を防ぐため外来生物法に基づき防除実施計画がありますが、本市においても対応を求めます。

都市の活性化に向けた取り組み推進

 全体的には、新湾岸道路整備、千葉駅周辺再整備、新アリーナ、新市民会館整備などは、本市の交流人口を増やし、雇用や消費といった経済効果を生み出す、将来の都市・経済基盤を確固たるものとするための未来への布石と考えます。将来にわたって市民や事業者から選ばれる都市であり続けるための「新たな歩み」となる都市の活性化に資する取り組みになることに期待しています。

 また、緑豊かな都市空間の維持・充実に向けた千葉公園、動物公園のリニューアル、そして、市の花であるオオガハスを通じた魅力発信は、市民の生活の質の向上に繋がるばかりでなく、本市のイメージアップにも貢献するものです。少し先になりますが、2027年国際園芸博覧会への出展も、本市の花・オオガハスの存在を世界に知らしめる絶好の機会であると期待しています。

 会派の重点要望項目としては、1つに、交通DX化の推進やデマンド交通などの地域支え合い交通の導入による交通不便地域の対策強化があり、地域特性などを考慮した地域主体のデマンド型交通が、緑区内で、「大椎台・大木戸台地区」、「下大和田・上大和田地区」、「平山町地区」の3地区で社会実験を実施され、そして、「高津戸地区」では、本格運行がスタートしています。全ての地区が本格運行となり定着することに期待します。

 また、2つに、ウォーカブルなまちづくりの推進およびバス待ち環境整備に資する歩行空間のベンチの設置推進については、千葉公園通りにおいての道路改修で、居心地がよく歩きたくなるまちなかが形成され、ひと中心の空間が創出されることが期待できます。また、中央公園プロムナードの再編に向けた取り組みの推進は、通り過ぎる場所から、出会いや交流が生まれる空間へと中央公園プロムナードが転換されることを期待しています。

 3つに、民間等と連携した団地活性化の取り組みおよび高経年住宅団地への若年層の流入促進策の推進について申し上げます。

 高経年住宅団地が直面している居住者の高齢化や人口減少を解決するためには、若年層の流入促進が有効な手段の一つと考えます。花見川団地におけるUR都市機構、民間事業者等と連携した地域活性化拠点の運営や、高経年住宅団地への住替え助成を引き続き実施するほか、来年度、新たに民間事業者や専門家からの提案による「団地活性化モデル事業」を予定しているとのことで、これらの取り組みが団地の活性化に繋がることを期待しています。


 次に、道路の管理のうち、代表質疑に取り上げた防草対策工事の実施について申し上げます。道路上の伸びた雑草は、通行や視認性を妨げ、交通安全上の支障になることや景観を損なうことから、毎年、多くの草刈り要望があります。

 そのようなことから草刈りの頻度を減少させるため、コンクリートや防草シートなどの被覆により防草対策を実施されることを高く評価しています。除草面積を減らす手法を、他市からも研究しているとのことで、新年度の取り組みに期待しています。

ドローンなどDX技術を活用したインフラ老朽化対策の強化

 下水道管の老朽化については、昨年1月の埼玉県八潮市の陥没事故を巡り、人の立ち入りが困難な下水道管内の点検や調査の難しさが浮き彫りとなっています。専門家ら第三者を構成員とする原因究明委員会の最終報告書によれば、道路陥没の原因は、硫化水素による下水道管の腐食に起因し、管上部の土砂が管内に流出して引き起こされたとする見解が示されました。

 本市においても事故の再発防止につながる点検体制を、ドローンなどDX技術を駆使して、確実に構築していただきたいと考えています。

新病院の整備推進および両市立病院の老朽化対策への適切な対応

 新病院の整備は、築40年が経過した海浜病院の老朽化の課題を抜本的に解決し、将来にわたり安定した医療提供体制を確保するために不可欠な施策であります。先日、会派で新病院建設現場を視察させていただきましたが、開院に向けた準備は順調であり、予定どおり本年10月に開院できる見通しであることを伺いました。市民からの期待も高い、市民の生命と健康を守るための重要な新病院整備については、少子超高齢社会の進展を見据え、救急医療・高齢者医療・がん診療体制の強化など、地域の中核病院としての機能を担い立つことを期待しています。


 以上、様々述べてまいりましたが、公明党千葉市議会議員団は、令和8年度予算案に対し、賛成の意を表するとともに、厳しい財政状況下、少子超高齢社会への対応と未来を見据えた投資に取り組むなど、必要な事業が的確に盛り込まれていると評価をいたします。

 議決後は、神谷市長を先頭に全職員が事業の目的や効果を十分に踏まえ、創意工夫を凝らして予算執行に当たられ、一層の市民サービス・市民福祉の向上と、「みんなが輝く 都市と自然が織りなす・千葉市」の実現に向け、全力で取り組まれることを要望いたします。


 最後に、この3月をもってご勇退される大木副市長をはじめ、役職定年を迎える方、退職される方など、節目を迎えるすべての職員の皆様に、これまで長きにわたり市政発展に、ご尽力いただいたことを心より感謝を申し上げ、公明党千葉市議会議員団の賛成討論といたします。ご清聴ありがとうございました。