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公明党千葉市議会議員団を代表し、令和7年度千葉市一般会計歳入歳出決算並びに各特別会計・企業会計決算の認定の立場から討論を行います。
歳入歳出決算の状況
一般会計・特別会計(合計)の歳入決算額は、9090億9355万円、歳出決算額は9023億3146万円で、これを差し引いた形式収支額は67億6209万円となり、翌年度へ繰り越すべき財源12億3974万円を除いた実質収支額は、55億2234万円となりました。
また、一般会計の歳入決算額は5696億7066万円、歳出決算額は5659億8939万円で、形式収支額が36億8126万円、翌年度へ繰り越すべき財源12億1790万円を除いた実質収支額は24億6336万円となりました。
市債の状況
借換債を除く市債発行額は、一般会計で581億8400万円、前年度比116億6701万(25.1%)の増加、これは主に、新清掃工場の整備等に伴う衛生費が増加したことによるもので、一方、特別会計では4億3600万円で、前年度比12億4500万円(74.1%)の減少で、これは動物公園事業特別会計で、動物科学館学習展示施設改修の完了に伴い、動物公園整備債が減少したことによるものです。その上で、一般会計と特別会計の合計の市債残高7169億4146万円に、病院、下水道、農業集落排水および水道の公営企業会計における企業債残高2621億852万円を加えた額が、9790億4999万円で、前年度と比較すると260億6790万円(2.7%)の増加に抑えられました。
債務負担行為の状況
一般会計と特別会計の債務負担行為の新規設定額は1636億5377万円で、前年度比1276億3304万円(354.3%)の増加でありました。新規設定額の主なものでは、新港清掃工場リニューアル整備・運営維持管理および指定管理者制度による公の施設の管理運営に関するものになります。
財政調整基金の状況
財政調整基金の取り崩しが進み、現在の残高は45億4518万円で、令和3年度に189億5947万円あったものが、大きく減少しています。
以上のような財政状況の中、市議団として一貫し「生活者最優先の政治」「小さな声を聴く力」をモットーに、市民の皆さまの目線に立った真に必要な施策の推進を求めてまいりました。
今回の決算審査にあたっても、予算が適正かつ効率的に執行され、真に市民の福祉向上と安全・安心に寄与したかという観点から、真摯に審査を行いました。
その結果、決算は厳しい社会経済情勢にあっても、着実に成果を上げたものであると評価し、認定すべきものと判断いたしました。
以下、認定とする主な視点を申し述べます。
第1に、財政健全化への着実な歩みの推進です。一般会計において実質収支24億6336万円の黒字を確保し、財政健全化に向けた進展が見られる点を評価いたします。
病院事業における累積赤字対策など依然として油断できない課題はあるものの、中期財政運営方針に基づき、市債残高や基金借入のコントロールに努め、財政の健全性を一定程度保ったことは、将来世代に過度な負担を課さない都市経営として適切であったと考えます。
第2に、持続可能な行財政運営に向けた取り組みの推進です。
税等の徴収対策、税源の涵養など自主財源確保の一層の強化については、継続的で着実な推進を期待します。
一方、公共施設の老朽化対策については、私たち市議団の代表質疑の答弁で、令和7年度の公共施設の更新・維持管理費用が、10年前の平成27年度が584億円であったものが、1361億円に増加していることから、毎年度に大きな財政負担として顕在化してきていることが示されました。
そのようなことから、総量縮減など資産経営については、これまで以上にその重要性が高まっています。さらなる公共施設の資産経営の取り組みの推進に期待します。
第3に、物価高から市民生活を守る「全世代型の福祉・生活者支援」の拡充です。
私たち市議団が強く要望してきた、電気・ガス代や食料品価格高騰に伴う低所得世帯および子育て世帯への支援として、低所得者への給付や子供一人当たりの給付などの迅速な支給が行われたことを評価いたします。
以降、分野別の評価および意見を申し上げる主な施策についてです。
はじめに、物価高対策など長期的な経済動向を見据えた的確な地域経済への支援について申し上げます。
先の主な視点でも触れましたが、その他の具体的な施策として、物価高対策では、学校・保育施設の給食費高騰分の支援のほか、中小企業者や公共交通事業者への支援などが実施されていること。
また、近年の労務費や物価の急激な上昇を踏まえ、本市との複数年にわたる業務委託および指定管理者制度において、履行期間中における労務費等の変動に応じて契約金額や指定管理料を変更できる「スライド制度」の導入に向け、検討を進められました。その取り組みを評価しています。
次に、市民サービス向上に資する行財政改革への取り組みについて申し上げます。
1つ目に、行政のデジタル化推進および市民社会におけるデジタルデバイドの解消についてです。
行政のデジタル化推進にあたっては、行政側のみならず、市民側のデジタル人材の育成が必須で、令和7年第3回定例会における市議団の代表質疑では、本市のこれまでの取り組みなどについて確認し、
デジタル人材の育成をリーディングプロジェクトとして位置づけたeスポーツを活用したデジタル人材の育成プログラムに取り組まれたことを評価します。
2つ目に、「書かない窓口」の実現については、
令和8年1月から市役所や区役所などの開庁時間を見直すとともに、申請書の記入が不要となる「書かない窓口」を導入されました。区役所等の窓口業務の効率化と適正化を図ることで、結果、市民の皆さまの窓口での手続きに伴う負担が軽減されることを期待します。
次に、文化・芸術・スポーツの振興についてでは、1つ目に、千葉国際芸術祭についてです。市議団としては芸術祭を一過性の取り組みで終わらせるのではなく、継続して開催することで、市民の皆さまを始め多くの方々が、文化芸術の力を享受する機会になると考え、その取り組みを積極的に推進してまいりました。トリエンナーレ方式の一巡目が、令和7年度に「千葉国際芸術祭2025」として完結されたことを大いに評価しています。地域の魅力を備えた場所をアーツフィールドとして発掘し、また、より多くの方に楽しんでいただけるよう、移動の快適性や回遊性にも配慮されたことなど、工夫も凝らしながらの取り組みだったと認識しています。引き続き、千葉市ならではの文化芸術を創出し、人と社会をつなぐ千葉市の芸術祭が重ねて開催されることに期待しています。
2つ目に、パラスポーツ振興およびスポーツを活かしたまちづくりの推進についてです。パラアスリート学校訪問が33校、パラスポーツ教室102回とパラスポーツ振興が学校現場で定着してきていることを評価します。
次に、共生社会の実現についてです。
1つ目に、包括的相談・伴走型支援など地域共生社会の構築については、福祉まるごとサポートセンターにおいて、社会から孤立している方などで、
既存の制度のみでは十分に支援が行き届かない方を対象に、地域活動などの社会参加に向けた支援を新たに実施されましたが、今議会の代表質疑で市議団として求めた「支援に未接続の方」の解消の対策にも広がることを期待します。
2つ目に、生活自立・仕事相談センターのサテライト化およびアウトリーチ支援など相談体制の充実強化についてでは、アウトリーチ支援員を各区1人ずつ計6人を配置されました。今後は、センターのサテライト化に向けての検討にも期待します。
3つ目に、多様な性への理解促進および外国人市民と日本人市民の相互理解については、外国人住民が千葉の暮らしに馴染み、日本人住民も安心して暮らせるまちづくりを推進されました。外国人との共生社会実現に向けたアクションプランに基づく取り組みに期待します。
次に、安心・安全な市民生活に向けた取り組みについてです。
1つ目に、空き家活用の拡充と管理不全空き家の対策強化については、空き家対策として、空き家の所有者に対して、管理や活用に関する情報提供や相談対応を公的な立場で行うことができる「空家等管理活用支援法人」の募集が行われ、支援法人が直接、空き家所有者とつながり所有者等の課題解決につながることを期待しています。
2つ目に、防犯カメラの設置拡充については、
全市立学校への防犯カメラの設置が完了したことを高く評価しています。
3つ目に、若者への消費者教育と高齢者が被害に遭いやすい特殊詐欺など消費者被害対策の強化についてです。各種講座や消費生活相談の実施、迷惑電話等防止機器設置補助、大学と連携した啓発など、被害の未然防止および被害回復に取り組まれました。今後は、高齢者等、配慮が必要な消費者の身近な支援者と連携した見守りネットワークの構築に期待します。
次に、超高齢社会への対応について申し上げます。
1つ目に、在宅医療・介護連携など地域包括ケアシステムのDXの推進についてです。医療と介護の情報を活用できるよう「医療・介護資源情報管理システム」で、医療機関や事業所の情報を一元的に
提供されました。さらなるケアシステムのDX化への体制づくりに期待します。
2つ目に、認知症の人と家族を地域で支援する
総合的な認知症対策の強化についてです。
令和7年度の「認知症を理解しよう2025秋」では、認知症への理解を広めるため、イオンモール幕張新都心グランドモール1階ホビーコートをお借りして、認知症VR体験、握力測定、動体視力トレーニング体験、どこシル伝言板の読み取り体験、耳の聞こえの相談等のブースが用意されました。
このように市民への啓発を重ねながら、認知症当事者への支援だけでなく、家族や地域で取り組む総合的な認知症対策に期待します。
3つ目に、安否確認や入退院時の支払い代行および死後事務など身寄りのない高齢者等の支援体制の構築については、代表質疑や市議団の一般質問でも求めたように、しっかりと身寄りのない高齢者等の支援体制構築に期待します。
4つ目に、高齢者等のごみ出し支援についてです。ごみ出し支援を行った団体が54団体で述べ169世帯への支援を実施されました。市内全域をカバーするためには新たな担い手の確保が急がれます。その取り組みに期待いたします。
次に、健康づくり・医療施策についてです。
まず、市議団として強く要望してまいりました帯状疱疹ワクチン接種費用助成を、新たに実施されたことを高く評価しています。中高年の健康および生活の質を高める施策になったと考えています。
一方、子どもたちに対しては、フッ化物洗口で子どもの虫歯予防を強化することについても高く評価しています。
次に、千葉市新型インフルエンザ等対策行動計画の改定についてです。これまでの新型コロナウイルス感染症対応の経験や、国・県の行動計画の改定を踏まえて、感染症危機に対する平時からの準備や発生時の対策の充実を図るため、千葉市の行動計画が改定されました。市民の生命・健康を保護し、市民生活・市民経済におよぼす影響を最小限とする、市の行動計画改定を高く評価します。
次に、障がい児・者支援施策の推進について申し上げます。
1つ目に、発達障がい児・者に対する相談・支援体制強化についてです。「こども発達相談室」において、言語の発達遅れや構音障害、吃音などに対する相談体制の強化を図るため、言語聴覚士1名を新たに配置されました。また、障がい者の相談支援体制を強化するため、令和7年10月から障害者基幹相談支援センターの相談員を6人増員されています。これら相談・支援体制の強化の取り組みを評価します。
2つ目に、医療的ケア児・者への支援体制強化についてです。民間保育園等に対し、医療的ケアに必要な備品等の購入に係る経費の助成事業が実施されたことを評価しています。こうした支援により、医療的ケアを安全に実施するための環境整備が図られ、施設における受入体制の充実につながったものと考えます。
3つ目に、障がい者就労支援および相談体制の充実をはじめとした社会参画の推進については、
新たに「第2期千葉市障害者活躍推進プラン」を
策定されました。プランの取り組み項目に掲げる
「障害者就労施設等への発注」の令和7年度の実績額が7,800万円と過去最高となったことを評価します。
4つ目に、障がい者施策の最後になりますが、
市議団として手話言語の普及および手話に親しむ機会創出の推進を求めてきました。
令和7年6月25日には、「千葉市手話言語の普及及び障害者のコミュニケーション手段の利用を促進する条例」が制定されました。条例制定を契機に、
手話が言語であることの理解と普及を促進するとともに障がいのある方が、情報を十分に取得、理解、利用し、円滑にコミュニケーションが図られることを大いに期待しています。また、あわせて令和7年度は、東京2025デフリンピック大会への壮行会が市本庁舎で開催され、機運醸成が図られたことも高く評価します。
次に、子ども・子育て支援事業の推進についてです。
1つ目に、市議団の一般質問でも取り上げました「おむつのサブスクリプション」についてです。
保護者と保育現場の負担軽減のために、公立保育所および認定こども園において、紙おむつのサブスクリプションサービスを導入されたことを高く評価しています。子どもに向き合う時間が増えることなど、その効果を検証していただきたいと考えています。
2つ目に、こども・若者基本条例に基づく各種施策の推進についてです「千葉市こども・若者会議」を設置し、こども・若者の意見表明の機会を確保するとともに、こども・若者の意見を施策に反映する取り組みを推進されたこと、また、こどもが権利の侵害、その他の不利益を受けた場合に、迅速に救済し、権利を回復するための「千葉市こどもの権利救済相談室・ちばふらっと」の開設も進められたことを評価しています。
次に、児童生徒の安全対策および安心して学べる教育環境の整備についてです。
1つ目は、不登校対策についてですが、学びの多様化学校の設置やライトポートの拡充、フリースクールへの支援など不登校支援の推進強化を求めてまいりました。令和7年度は、中でも、令和12年度の「学びの多様化学校」開校に向けて準備を進めており、基本計画を策定されました。引き続き、着実に開校準備にあたっていただくことを期待します。
2つ目に市立学校教職員のメンタルヘルス対策の推進についてです。従来の産業医による復職時面談に加え、さらに効果的な対策に取り組むため、文部科学省の調査研究事業として、委託事業者を活用した予防や復職支援等の取組みを行われましたことを高く評価しています。
次に、脱炭素社会に向けた取り組みについてです。
市議団として、脱炭素社会づくりに向け、GXの実現など地球温暖化対策の着実な推進を求めてまいりました。そのような中、本市は国から選定されている「脱炭素先行地域」事業の一環として、電力需給を一元管理するシステムの構築や太陽光発電設備の導入拡大を進められ、これにより年間約61000トンのCO2排出削減と5億円の電力コストの削減が見込まれるとのことです。この取り組みを高く評価するとともに、引き続き、持続的、安定的なエリア・エネルギー・マネジメント・システムの運用に期待します。
次に、生ごみ・プラスチックごみ対策など ごみ削減・資源循環体制の確立については、北谷津の新清掃工場整備についてです。
北谷津清掃工場は、可燃ごみに加え、北清掃工場で発生する焼却主灰や不燃・粗大ごみを破砕した破砕残さなどを溶融し再資源化する「ガス化溶融方式」を本市で初めて採用し、最終処分量の削減に寄与することを高く評価しています。また、今後は、周辺地域の施設整備等を進め、地域の活性化にも効果が発揮されることを期待しています。
次に、中小企業支援についてです。中小企業支援では、千葉市トライアル発注認定事業を高く評価しています。市内の中小企業等が提供する優れた新製品・物品および新しいサービスを千葉市が認定し、積極的にPRを行うとともに、認定商品の一部を市が試験的に購入し評価することで販路開拓を支援されてきています。更なる拡充の取り組みを期待します。
次に、農業の持続的発展を支える担い手の確保・育成および成長産業化の推進について申し上げます。
未来の千葉市農業創造事業では、本市の農業の持続性を高めるため、農業機械や施設を導入する農業者に対し助成され、また、ニューファーマー育成研修、雇用就農希望者等研修では、新規就農者を確保・育成するため、新たに就農を希望する方や市内の農業法人等の雇用就農を希望する方に対し、農業に必要な知識や技術などの研修を実施されました。
千葉市の農業を担い立つ人材のさらなる育成に期待します。さらに、食のブランド化推進については、千葉市 食のブランド「千」の認定制度により、市産品のブランド化を進め、認定品のプロモーション、販路拡大支援、6次産業化支援などを取り組まれました。さらなるブランド「千」の市民への認知度向上に期待します。
次に、都市の活性化に向けた取り組み推進について申し上げます。
1つ目に、公共交通不便地域の解消として、市議団は、交通DX化の推進やデマンド交通ならびに
地域支え合い交通の導入による交通不便地域の対策強化を要望してまいりました。
そのような中、緑区高津戸地区で実施してきた「高津戸乗り合いタクシー」が令和8年1月に、地域主体で本格運行が可能となったことを高く評価します。
2つ目に、ウォーカブルなまちづくりの推進およびバス待ち環境整備に資する歩行空間のベンチの設置推進についてです。令和7年度は、千葉公園通りの歩行者天国イベント「ちこほこ」の開催、ベンチ設置については、公共交通利用促進等支援を活用し、バス停にベンチが設置されました。引き続きの取り組みを期待します。
3つ目に民間等と連携した団地活性化の取り組みおよび高経年住宅団地への若年層の流入促進策の推進に関しては、花見川団地を拠点とした地域生活圏の活性化に関する連携協定の一環として、団地内外や多世代が交流するコミュニティづくりを目的に、交流拠点を花見川団地商店街内に開設されました。引き続き、地域生活圏の活性化などによる高経年住宅団地を若年層が選択する魅力を創出されることに期待します。
次に、令和7年度の病院事業についてです。
前年度比で入院延べ患者数は1,415人(1日平均で3人)、外来延べ患者数では1,655人 (1日平均で15人)の増となりました。一方で、給与費の増などで費用が増加し、事業収益と事業費用の差し引きで、13億円の純損失が生じています。
病院事業の経営改善のため、千葉市立病院改革プラン(第6期)を令和8年3月に策定し、診療報酬の確保等で「収益の増加」を図るとともに、経費、材料費等の「費用の削減」の取組みで収支改善を進め、加えて新病院おける診療体制の強化などに取り組むこととしています。
この改革プラン(第6期)を基本に、さらなる経営改善に努められることを期待します。
最後に、今後も予断を許さない経済情勢や公共施設の老朽化対策など、千葉市が直面する課題は山積しております。市当局におかれましては、私たち市議団が決算の成果と課題を精査したことを踏まえ、今後とも財政健全化に向けた一層の努力を継続するとともに、さらなる市民福祉の向上と魅力ある千葉市の発展へ全力を尽くされることを期待します。
以上、公明党千葉市議会議員団の討論といたします。ご清聴、誠にありがとうございました。